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18   このように文章は論理的にできているんだ。なんか新鮮な発見。まるで文章って、数学みたい。 こんな場合、②相手が「何でもいいです」と言う以上、こちらが勝手に決めるしかないと、適当にやっている人が多....

18   このように文章は論理的にできているんだ。なんか新鮮な発見。まるで文章って、数学みたい。 こんな場合、②相手が「何でもいいです」と言う以上、こちらが勝手に決めるしかないと、適当にやっている人が多いと思う。まあ、好き嫌いの少ない日本人のこと、とくに問題となることは少ない。でも、もしかすると、相手があまり食べたくないものを食べさせているのかもしれないと思うと、こちらとしても気分がよくない。そこで、せめて相手の嫌いなものを食べることになるのを避ける方法はないものか。 たとえば、こんな聞き方もある。 「何を食べましょうか」 「何でもいいです」 「そうですね、今日は、あまり脂あぶらっぽいものより、なんかさっぱりしたものが食べたい気分ですね。それに私は、とくにイ辛いものが弱いんです。あとは、だいたいのものは食べますから、何か決めていただけますか?」 なぜ多くの日本人が「何でもいいです」と答えるのかというと、「○○を食べたいと言って、もしそれが相手の食べたくないものだったら悪いな」という思い方が、どうしても意識の中で先行するからなのだ。ようするに、こちらが何を食べたくないかを知りたいのである。だから、こちらが食べたくないものを言っておいて、あとはまかせるとすれば、気分すっきり、積極的にリードしてくれるのが日本人だ。先生、この箇所も具体例の続きでしょ?   うん、でも、この文章、なんか変なところはない?そういえば、日本人のことを、「相手」って言ってる。   そうだね。この文章の筆者は誰?え?と、確か問題用紙の下に書いてあったわ。A’  日本人は「何を食べたい?」と聞いても、「何でもいいです」と答える=A 自分が受け身の側に立とうとする=A 選択権を自分で持とうとしない